東京藝術大学入試情報サイト > 平本 恵理

作品を通じたコミュニケーション

芸術大学を志すきっかけは、美術に携わる人の個性的な性格に、興味を持ったからです。
面白い人たちと出会い、互いの作品について多く話したいと思い、志望しました。

専攻を決めるにあたり、絵画だけでなく、立体作品やインスタレーションなど、幅広い分野で制作できる環境がある点に魅力を感じ、油画科を選びました。

実際、教授や先輩も、新しい表現の追求に意欲的であるため、自由に個性を発揮できる生活を送っています。

油画科では、学部の三年次よりコース分けが行われ、そこで絵画や素材表現、版画を専門的に研究することが出来ます。
私は現代美術コースに所属し、インスタレーションというジャンルを中心に制作活動をしています。

油画には「石橋財団奨学金」という、留学を支援してくれる給与奨学金があります。
1~2か月の短期留学と、1年間の長期留学の、2つのコースがあり、どちらも自分で計画した研修企画を実行することができます。
私はこの制度を利用し、昨年の夏に2か月間、東南アジアを巡り、制作取材をさせていただきました。
そこで得た情報と経験は、今後の作品制作に大きな進歩を与えたと感じます。

私は現在、「芸術と他分野を繋げる」ことをテーマに、作品制作を行っています。
今後は、前述のテーマを継続しながら、海外の方にも受け入れてもらえる作品制作を心がけます。

芸術作品は、言語や文化の違いがあっても、大切なことを伝えることができる方法の1つです。
グローバルな活躍のために、知識を増やし技術を洗練させていきます。

また、自身の制作を続ける一方で、作家を志す人々を支援する活動を行っていきたいと考えています。
作品を生む人と、作品を求める人、両者の間を繋げることで、属す分野を超えた新たな関係を持つことができるのではないでしょうか。

自身の作品を通して、より多くのコミュニケーションを作っていきたいです。

(2016.06)