東京藝術大学入試情報サイト > 齋藤 碧

私は中学2年生の時に、藝大の隣にある附属高校への進学を決めました。目標とする先輩方の多くが藝高や藝大で勉強されていたので、自分もその方達と同じ環境で少しでもレベルアップできればと思ったのがきっかけです。入学してからは、日々隣の練習室から聴こえてくる音も刺激的ですし、奏楽堂で行われる在学生や先生方、海外からいらっしゃる著名な演奏家の方々のコンサートを学生は無料で聴くことができるので、毎週のレッスン以外にも学ぶ機会が数え切れないほどあります。

弦楽器の学生は大学2年生から室内楽のグループを自主的に組むことができ、各組2人の先生に師事します。私も同級生とカルテットを組んでいますが、ハイレベルな仲間とアンサンブルが出来るのは藝大のような場所でないと出来ない事だと思いますし、意見を交わしながらの合わせは毎回本当に刺激的です。また学部2〜4年生と大学院生から成り立つオーケストラは、年に数回の定期演奏会や様々な場所での演奏機会があります。定期演奏会の際にはヨーロッパから著名な演奏家や指揮者の方をソリストや指揮者に迎えることも多くあります。

そして、ヨーロッパの著名な演奏家や指導者の方々が来て下さることも最近では藝大の大きな特徴です。学部生と院生は希望すればレッスンを受けることができますが、日本ではまだあまりマスタークラスをされていない先生もいらっしゃるので海外にマスタークラスを受けに行くのと同じくらいの経験を得られます。また留学先を考える時に選択肢を広げるきっかけにもなるのではないでしょうか。

今はまだ藝大で学ぶ事がたくさんあり、将来についてもそんなに明確なビジョンはないですが、日本とヨーロッパの両方で活動できるような演奏家になりたいと思っています。藝大に入った事でより強くそう感じるようになりました。

大学は自主的に学ぶ事が求められる場所です。卒業するまでにどれだけのことを経験し、感じ、得られるかはその人自身にかかっています。私も卒業するまでの間に少しでも多くの事にチャレンジしていきたいと思います。