東京藝術大学入試情報サイト > 牟田口 遥香

私は5歳の時にチェロを始め、楽器の練習が日課になりそれを続けていくこと 10 年ほど。中学2年生の時に、チェロと自分の腕で生きていきたいと思い音楽の道を志しました。藝大附属高校で学びその後は藝大を志望しました。全国から優秀な学生が集まること、学校の近くに数多くの美術館や博物館があること、音楽だけでなく美術学部があることも志望理由でした。

藝大での毎日はとても充実したものです。私を含め学生は、ひとりで練習室に籠って練習することがどうしても多くなってしまいますが、学校では常に誰かが楽器を弾いていてその練習姿勢や音にはっとさせられ刺激を受けることが多くあります。これは本当に大事なことで、同じ志をもった同世代が頑張っている姿に支えられて勉強ができています。

室内楽の授業では、2年次からは1年間同じメンバーで取り組み2人の先生に師事します。室内楽の経験豊かな先生方が勢揃いしており継続的にレッスンを受けることができます。時には学年を越えてグループを組むこともあり、年齢に関係なく音楽に取り組んでいるのが魅力的なところです。

実技では、各先生のスタンスにもよりますが毎週個人レッスンがあります。自分が師事している先生から学ぶのはもちろんのこと、他の学生がついている先生からのアドバイスを学生同士で共有できるのも貴重です。また、海外の大学から著名な演奏家を迎え、学内でマスタークラスが行われることもあります。専攻楽器以外の学生も聴講可能なことが多く、異なる楽器の指導風景を見られることは大変刺激的です。

私自身、藝大で勉強できるのもあと2年半程となりました。留学も含めこの先どのように勉強していくか具体的なことはまだ分かりませんが、ソロだけでなく室内楽の経験を積むことは変わらず持っている目標です。残された時間で様々なことを経験し、より深い味のある音を出せるよう感性を磨いていきます。素晴らしい先生方や多くの友人から音楽以外のことも学びとり、ひとりの人としても成長できるよう精進して参りたいと思います。