東京藝術大学入試情報サイト > 白河 俊平

アンサンブルとの出会い

藝大は、芸術家を志す人にとって、非常に魅力的で夢と可能性の詰まった場所だと思います。

週に一度のレッスンに加え、プロの演奏家や教育者を目指す仲間たちと常に切磋琢磨しながら学校生活を送ることができます。

また、学内で藝大フィルハーモニアや先生方の演奏会を無料で聴けること、近隣の東京文化会館で国内外の一流の演奏家の音楽に触れられることなども、藝大への進学を志した大きな理由のひとつでした。


授業ではソルフェージュや和声、伴奏法などといった専門科目から、諸外国の文学やアウトリーチなどを学ぶ教養科目まで、幅広く履修することができます。

また、専攻実技だけでなく、弦楽器や管楽器の仲間とグループを組んで臨む室内楽の授業でも、学年末試験の成績優秀者に学内外での様々な演奏機会が与えられており、常にモチベーションを保って勉強に励むことができます。

私は普通科高校の出身のため、大学に入学するまでは殆ど他楽器の方とアンサンブルの機会をもつことがありませんでした。今になって振り返れば、出掛けるコンサートや何気なく自宅で聴く音源も、ピアノ・ソロに傾倒しがちであったように思われます。

けれども、藝大で様々な楽器の仲間たちと繋がりをもっていく中で、次第にアンサンブルへの意欲と関心が芽生え、自主企画の室内楽コンサートなどに積極的に参加するようになりました。

学年を重ねた今でもアンサンブルへの想いは熱くなる一方で、ジャンルや年齢を問わず、音楽への高い志を持った一人でも多くの仲間と、そのような機会をもつことができればと思っています。その想いと専攻実技の勉強とを両立していくことが、今後の課題です。


私はバッハやブラームスなどのドイツ音楽をレパートリーとして据えていきたいと考えているので、将来はドイツの音楽大学への留学を志しています。

ソロとアンサンブルの両面で、国内外を問わず様々な場所で、聴衆の心を揺さぶることができるような演奏家になるのが夢です。

(2015.6)