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アットホーム

キリスト教主義の高校でオルガンを始め、オルガン専攻に進学しようと決めたのは2年生の時でした。

教会の中で発展してきたというその特異な存在と、幅広い表現の可能性に惹かれたからです。


藝大のオルガン専攻は一学年に学生が2、3人で、こぢんまりとアットホームな雰囲気です。

レッスンは週1回1時間で、時には作曲家や時代などのテーマに沿ったグループレッスンが行われることもあり、先生方は常に学生の学習状況や環境を考えてくださっています。

練習は学内にある4種類のオルガンを使用し、平等に時間を割って行います。2年生になるとこれに加えて奏楽堂パイプオルガンでの練習・レッスン受講が始まります。

また、研究発表や試験が年に3回、そのほか藝祭や、学生が自発的に行う外部での演奏会(例年2月)などがあり、演奏機会は豊富です。

特に自分たちで企画・運営するコンサートは、他では得難い貴重な経験となります。

オルガン専攻独自の授業としては、外国語資料を用い時代・様式にそった演奏法を考える「様式研究」、バロックアンサンブルに欠かせない通奏低音のレッスン、そのほか即興実技や他楽器とのアンサンブルのクラスなどがあり、これらは必修となっています。

また、副科実技でピアノやチェンバロを勉強する学生も多くいます。同じ鍵盤楽器とは言え、全く異なる技術を要するこれらを学ぶことは、オルガン演奏においてとても有意義であると感じています。


オルガンは非常に歴史の深い楽器ですので、演奏レパートリーを広げると共に、その音楽に関する知識(キリスト教文化、時代背景など)を修得する必要があります。

常に視野を広くもち、多面的にオルガンと向き合う姿勢が求められます。私はヨーロッパにおける歴史的オルガンの建築法にも興味があり、将来はその研究と演奏を結び付けた何かができないかと考えています。

そのため現在は、大学院への進学とヨーロッパ研修を見据え、日々努力を重ねています。

(2015.6)

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プロフィール

本田ひまわり(音楽学部器楽科鍵盤楽器専攻 オルガン)
1995年東京生まれ。東洋英和女学院高等部在学時にオルガンを始め、これまでにオルガンを武田ゆり、徳岡めぐみ、チェンバロを廣澤麻美、通奏低音を椎名雄一郎の各氏に師事。
また大塚直哉氏のクラスで古楽アンサンブルを学び、学外での活動も積極的に行う。
東京藝術大学バッハカンタータクラブメンバー。日本基督教団小松川教会オルガニスト。