東京藝術大学入試情報サイト > 尾形 祐香

私は6歳でピアノを始めてから、ずっと音楽が大好きだったので、ただ漠然とピアノを弾き続けていきたいと思っていました。中学2年の時、習っていた先生に藝大を目指したらどうかと勧めていただいたのをきっかけに意識をするようになりましたが、私にとって藝大は、雲の上の存在で、最初は目指す決心ができずにいました。その頃、藝大の先輩の演奏を聴く機会が何度かあり、素晴らしい演奏に惹き込まれ、真摯に音楽と向き合う姿に感銘を受けました。今までの迷いがなくなり、私もこのような人たちの中で真剣にピアノを学びたいと思い受験を決意しました。

大学に入って尊敬できる高い志を持った仲間ができ、共に学ぶことができる環境はとても恵まれていると感じます。音楽について友達と話すと、様々な考え方、思いを聞くことができて刺激を受けます。

週に1度の専攻レッスンでは、先生から素晴らしい指導を受けることができ、新たな気付きや発見のある貴重な時間となっています。自分でよく考え、自主的に学んでいくことが大切ですが、学生の質問には親身になって答えてくださいます。

ピアノ科は伴奏、合奏、室内楽、ピアノデュオなどの授業があり、ソロだけでなくアンサンブルの経験もたくさん積むことができます。

室内楽の授業では、学生同士で自らグループを組み、レッスンを受けます。お互いの意見を出し合い共有しながら音楽を作っていくことは私にとって初めての経験で、学んだ事がたくさんありました。ソロとは違った難しさがあり、これからもっと勉強していきたいと思うようになりました。

演奏関係の授業以外にも、音楽史や音楽理論などの専門科目や、一般教養科目の授業も充実しており、幅広い教養を身に付けることができます。

私は多くの人に支えられ、藝大という素晴らしい環境で勉強できています。そのことに感謝をしながら、人の心を動かす、伝えられる演奏ができるように日々、誠意を持って作曲家や曲と向き合っていきたいと思います。そして広い視野を持ちながら色々なことを経験して、人間的にも成長していけるようにこれからも精進したいと思います。