東京藝術大学入試情報サイト > 油原 和記

学部生のときは多摩美術大学でアニメーション作品を制作していました。

ゲームコースを志願したのは、藝大に新しく創設されたゲームコースが提唱する「Animation to Game」 という、アニメーションからゲームへの積極的なアプローチに興味を抱いたからです。

ゲームコースは、制作や実習を通じて、インタラクティブな映像メディアを研究するコースです。映像メディアにおいて、ゲームがアニメーションや映画からどのように表現を取り入れてきたのか、また、インタラクティブなメディアを通じてどのような表現が可能なのか、これからの映像表現の可能性を探ることができるコースだと考えています。

ゲームコースは、映像研究科のアニメーション専攻と、メディア映像専攻の学生が選択することができます。

USC(南カルフォルニア大学)と提携し、アーティストとしてゲームを制作する方法を学んだり、11月から3月にかけて、USCの学生とのコラボレーション作品を制作します。3月のゲーム制作・研究展覧会では、コラボレーション作品のほか、1年次に制作した作品を展示します。

僕はアニメーション専攻からゲームコースに来たため、1年次の前期は、平面や立体アニメーションの課題を制作しました。そのほか、座学としてアニメーション史や、サウンド論など、アニメーションを作るために必要なノウハウや歴史を学ぶことができます。

アニメーションとゲームについて、専門的なことを同じ学科で学ぶことになるので、それぞれのメディアに対して、別の角度からのアプローチが可能になると思います。

ゲームコースは生まれたてで、まだ何者でもない専攻分野です。この専攻コースでは、アニメーションや、メディアアート、また他の表現手段を学んできた人々が、ゲームという表現手段で何ができるのか、何をしてやろうか模索していて、在籍している身としてもわくわくしています。

様々なメディアや、技術、意匠、それぞれの思いが混沌と混ざり合い、アートとしての産声をあげようとしているこの分野で、これからもっと面白いものを見ることができそうな予感がしています。