東京藝術大学入試情報サイト > 中山 夏希
1,もともと小さい頃から絵を描くことが好きで、漠然と美術大学に入学したいと思うようになりました。そして高校2年生からは、地元から東京の予備校へ通う生活が始まり、私は藝大デザイン科を目指しました。
東京へ訪れる機会が増えるにつれ、美術を学べる多くの施設がある事を知り、暇があれば美術館へ行き、作品を理解するために美術批評書などを読み漁るようになりました。
そこでふと、「私はなぜ絵を描くのか」「私とはどういう存在か」という疑問にぶつかったことで、絵画にとどまらない自己表現の世界へ足を踏み入れたいと強く思うようになりました。こうして、最も自由に制作ができると言われる藝大油画を受験しました。
2,本専攻の一 番の魅力としては自由な時間が多く、課題の自由度も高いことだと思います。自分自身の興味関心に没頭し、自分からアクションを起こせるなら何でもできます。しかし自由度が高い分、だらけてしまったり、方向性を見失い苦しむこともありますが、それも素晴らしい経験に変わります。
藝大油画専攻では自分自身を否定されることはありませんし、 一 般化されることも無いので居心地の良い場所に思います。
3,ある程度具体的な目標は定まっていますが、その中でも私は様々なものとの出会いを大切に方向性を決めています。メディアとの出会い、人との出会い、作品との出会いなど。人はいつどんなものに出会い、心を動かされ、新しく何に興味を持つかなどは予測できません。ですから、私が生きているという実感が湧く限り制作を続け、自分自身にとって素晴らしい人生を一 生をかけて探求していきたいと思っています。
(2021.05)