東京藝術大学入試情報サイト > 齋藤 愛未

1,何に対しても受動的な私にとって、唯一夢中になり没頭できることが絵でした。自分の絵画の独自性を形成する過程で、藝大は多くの発見と発想を見出す場所の一つだと考えます。向上心を持って学び、成長したいと思える道を選択しました。

2,学部での実技制作は、まず日本画材に慣れることから始まります。膠や岩絵の具の特性を知り、人物や風景課題を描く中で、絵画制作を勉強していきます。
座学では、教職や学芸員資格のための授業から、語学や解剖学など自分が望む授業を選択できます。
三年次には古美術研究の授業があり、京都・奈良に滞在し、一般公開していない場所を含め様々な古美術を見学します。
日本画の修士過程は三つの研究室に分かれます。各研究室に特色があり、互いに尊敬し切磋琢磨しながら自己表現を探求していきます。
私の所属する研究室では、古典美術研究の一環として模写制作があり、『国宝信貴山縁起絵巻』の現状模写に携わりました。絵巻物の原物を間近で観覧したことは貴重な体験となりました。

3,現在、私は日本画の博士後期課程に所属しています。岩絵の具、紙、墨、支持体など画材に関して理解を深め、絵画を学び続ける過程の中で、自己の絵に独創性を見出していきたいと思います。そして未来に還元できる作品を制作できるよう、研鑽を積み日々邁進していきます。

(2021.05)