東京藝術大学入試情報サイト > 河井 勇人

1,普通高校出身の私は大学進学に際し、自分が本当に何を専門的に学びたいかを見つめ直し、音楽一択であったためこのような進学を致しました。
また、飛び入学 Special Soloist Program (以下SSP)というシステムを知り、大変魅力を感じたこともとても大きな理由です。
本プログラムの設立趣旨である“国際舞台で活躍できる音楽家の育成”を目指したく受験しました。

2,SSPでは、実技レッスンの回数が格段に多く、毎回充実したレッスンを受けています。玉井菜採・野口千代光両先生の下で学んでいますが、指導の内容全てが新鮮で勉強になるのはもちろんですが、とても“楽しい”です。自分が今まで知ることのなかった切り口から鋭い指摘を受けることが多く、私自身の演奏が日に日に変わっていくのを実感できます。
また、ヴァイオリン演奏を裏支えする音楽理論(ソルフェージュ・和声等)で得る情報も豊富で、やはり理論による裏打ちも必要だと痛感しています。
前期は全くなかった学生交流も後期になってからは室内楽や合奏等の機会を通し、友達と一緒に音楽を作る事ができる喜びを感じます。
国立大学であり、音楽専科ではない藝大の多様な環境に身を置くことで様々な活動に積極的・主体的に関わり、演奏家としてだけではなく人間としても成長したいと思います。

3,SSPでの自己研鑽を通し、最終的に目指したいのは前述したように国際舞台で活躍できる音楽家です。その為にも国内外トップレベルの先生方のご指導の下、演奏活動と両立させながら日本という枠にとらわれない音楽家としてのキャリアを形成したいと思います。
コロナ禍で様々なプランが変わってしまいましたが、一つの良い充電期間と捉え、出来る最善を常に尽くしたいと考えます。今後も精進していきたいです。

(2021.05)

【プロフィール】

河井 勇人(かわい ゆうじん)

2002年12月9日生まれ 東京藝術大学SSP(飛び入学)1年在籍 2020年度宗次德二特待奨学生

2歳よりヴァイオリンを始める。13年第67回全日本学生音楽コンクールバイオリン部門小学校の部東京大会第1位、全国大会第1位、横浜市民賞(聴衆賞)、兎束賞、東儀賞受賞。15年第13回リピンスキ・ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクールジュニア部門第1位(ポーランド)。17年若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール第10回記念大会ヴァイオリン部門第1位(カザフスタン)。同年、米国の主要クラシック音楽専門サイトThe Violin ChannelのRising Starに抜擢・特集される。現在、玉井菜採・野口千代光・V.トレチャコフ各氏に師事。使用楽器は一般財団法人ITOHより貸与されているアントニオ・ストラディヴァリウス「Lyall」(クレモナ 1702年製)。

国内外で多数の演奏会に出演してきた。ソリストとして、東京交響楽団、ロシア・ナショナル管弦楽団、モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団、プレジデンシャル交響楽団(ロシア)、ユーラシアン・交響楽団(カザフスタン)、中国四川交響楽団等のオーケストラと共演。また、2016年6月ウラディーミル・スピヴァコフ主催「Moscow Meets Friends」、2018年5月「第2回International Tchaikovsky Youth Festival」等、国際音楽祭にも頻繁に招かれている。