東京藝術大学入試情報サイト > 佐藤 鈴子
「なんとなく」からはじまった藝大デザイン科
昔から絵を描くことが大好きだったのですが、高校1年生までは一般大学を目指していました。
しかし、ある時模試の志望校の欄になんとなく「東京藝術大学」を書いてみたところ、それを見た母が「藝大に興味があるの!?あるのなら目指しちゃいなよ!」という一言から藝大を志すようになりました。
数ある学科の中からデザイン科を選んだ理由としては、作品を通して人や社会との繋がりをつくることが1番出来る科だと考えていたからです。
実際にデザイン科の制作では、人のために、そして社会のために美術や製品がどうあるべきかを広い視野で学ぶことが出来ます。
また、他の美大ではなく藝大を選んだ理由としては、やはり美術大学として最高峰であることから様々な分野で優れた学生や教授が集まっていて、そんな環境で自分がやりたい分野を見つけ極めていきたいと考えていたからです。
様々な領域の学びを経て、卒業制作へ
デザイン科は1学年につき45人しかいないので、縦の繋がりが強いです。なので上の学年も下の学年も知り合いばかりです。
各教授の専門領域ごとに10の研究室に分かれており、1~3年次では課題を通してプロダクトデザインや空間デザインなど、本当に様々なデザイン領域に触れることができます。課題では今までやったこともないようなことにまで挑戦できるので、制作の視野が広がります。3年次では教授ごとに生徒が振り分けられる課題があるので、教授と専門の分野についてより深く話すことができます。
課題は1ヵ月ごとにあるので、月末は本当に忙しいです。この期間はほぼ一日中ずっと制作をしているので疲れきっています。。。ただ、夏休みと冬休みはそれぞれ2ヶ月以上あるので、自分のやりたいことを自由に挑戦したり旅行に行ったりすることもできます。
私は今年4年生になるのですが、これから1年かけて卒業制作を行っていきます。
この卒業制作ではプロダクトを制作していこうと考えており、大学3年間で触れてきた木や鉄などの素材を用いて家具やインテリアのようなものを作っていこうと思っています。
作って満足するのではなく、その先で使う人がどんな気持ちになり、どうなるのか、という所まで考えていきながら卒業制作に臨もうと考えています。
固定観念にとらわれず、人を幸せにするデザイナーに
藝大を卒業した後は、メーカーへの就職が決まっています。
藝大では、様々な分野に触れ、そして今まで見たこともない表現方法やデザインを学ぶことができました。
そして私は実際の制作でも、ビジュアルで訴えかけるデザインから人のためのデザインまで幅広く考えていき、素材にも多く触れることができました。
なので、就職した後は藝大で学んだ広い視野を生かして固定観念にとらわれずに、使う人が幸せな気持ちになれるような製品をデザインしていきたいと考えています。
好きなことを、楽しく
藝大は自分が思ってもいなかった世界を教えてくれる本当に素晴らしい大学です。
目指す中で、上手くいかないことや辛いことがたくさんあると思いますが、自分の好きなことを全力でやっていくうちに、それが大きな力になっていくと思います。
実際大学に入っても、最後に自分の制作を助けてくれるのは、自分が好きなことを楽しくやれている感覚です。
なので、受験でも最後まで自分がやりたいことや好きなことをとことん極めて、楽んで制作して欲しいなと思います。
応援しています!!
在学中の作品
『はなせるイス』
2年次第9研究室(Design Embody)課題『くらす』で制作
『音のなる木』
3年次第6研究室(Design Prototyping),7研究室(Design Experience)
課題『楽しむ』で制作