東京藝術大学入試情報サイト > 石坂 真帆
音楽にどっぷり浸かる
作曲の楽しさを知ったきっかけは、通っていた音楽教室で作曲コンサートに参加したことでした。
高校生になり、地元関西で作曲科のある大学を受験しましたが失敗し、新たに指導していただけることになった先生に藝大受験を勧められました。
当時、藝大はすごく遠い存在に感じており不安が大きかったのですが、藝大をよく知る先生や在学生から大学内の環境などを教えてもらい「私もそこで学びたい!」と思い、受験する決意をしました。
作曲科では週1回の作曲レッスンがあります。
主に、年に1,2回ある作品提出に向けて書き進めた曲を先生が見てくださいます。
3年次にはオーケストラ作品が課題となるのですが、選ばれた作品は奏楽堂という大きなホールで、なんとプロの指揮者と管弦楽団に演奏してもらえるのです。
レッスンに加え和声や対位法・フーガの授業、楽曲分析やオーケストラ曲を書くための実習、コンピュータを使用する作曲の授業など、学年ごとにカリキュラムが組まれているので基礎からきちんと学ぶことができます。
専攻以外では、副科として好きな楽器を選択でき、またソルフェージュや音楽史など選びきれないほど魅力的な授業があるため、音楽にどっぷりと浸かる生活を送ることができています。
図書館や音楽研究センターには膨大な資料が収められており、入手しにくい現代作曲家の楽譜やCDまでも手に取ることができるので、作曲の研究に非常に役立ちます。
さらに、藝大の環境で恵まれている点は、周囲の「人」だと感じています。
優れた技術と知識を持ち、パワーにみなぎった仲間に囲まれるこの環境はとても刺激的で、音楽を学ぶ者にとって何ものにも代え難い貴重なものです。
作曲科は一学年15人と他大学より多く、より切磋琢磨し合うことができます。
先輩・後輩含めみんな仲が良く、空き時間があれば講義室で談笑したり一緒に語学の課題をしたりします。
また、藝祭などで行う自主企画の試演会では自作曲の演奏を同級生に依頼するので、他科の学生と交流できる良い機会となります。
将来は、藝大で身に付けた技術や経験したことを活かして、視野を広く持ち、様々な音楽シーンで活躍できる人になることが目標です。
(2016.06)