東京藝術大学入試情報サイト > 若月 美南

工芸の可能性

実は工芸科とは、アーティストからデザイナー、職人など藝大の中でも一番幅広い将来性がある学科です!
私は受験から入学して今に至るまでに、その工芸の可能性をどんどん感じているのです。

私が工芸を選んだのは高校2年の時でした。
受験期に近づき、絵を描くことも立体を作ることも好きでどの学科にしたらいいか迷っていた時、藝大出身の先生に相談して勧められたのが工芸科でした。

具体的には、色々な素材の勉強ができる学科で、漆芸・染織・陶芸・金属の素材。
更に金属は鍛金・彫金・鋳金と技法でわかれます。
そしてそこで自分に合った素材と技法をしっかり学ぶことができます。

美術の枠組の中で絵画系、彫刻、デザインなど色々ある中で、工芸はその中心にある学科です。

例えば絵画系のように平面の表現は、陶器の絵付けや、漆や金属の箱物などの絵柄の表現で使われ、彫刻のようなアートよりの造形表現もどの素材でも作ることができます。

またデザインに近いところで言えば、器や箱物などの日用品の美を造形する工芸は、工業デザインや製品デザインなどの元であり、彫金のジュエリーや染織のテキスタイルデザインは、ファッションなどのデザインだったりします。

更に工芸科では高度な素材の知識や技術を身につけることで、デザインをしつつも自分の手でつくることができる唯一の科なのです。

それに気付いた私は浪人してでも工芸科に入ろうと思い、二浪を経て入学しました。

1年の時はほかの学科の体験授業があり、日本画や絵画、彫刻の先生がきて、本格的な実習を受けることができます。
もちろんガラスや木工などの工芸特有の素材実習もあります。
そして2年で6つの専攻を体験してから、各専攻に分かれて技術を学んでいきます。

多くの体験を通じ工芸の可能性を感じる今、私自身のこれからの課題は、グローバル化が進む世の中で、どのジャンルでも品質の高さは私たち日本人のアイデンティティとなってきています。
そんな中、高度な技術で作りあげる伝統工芸は今の現代社会において誇るべき日本の強みでもあると私は思うのです。

この大学で日本一の技術を学びつつも、これからの時代を見据えた作品制作を目指していきたいです。

(2016.06)