東京藝術大学入試情報サイト > 本山 愛

1,小鼓・大鼓・太鼓。それら私が専攻する楽器による『邦楽囃子』を学ぶことのできる大学は、全国で唯一、東京藝術大学だけでしたので、更に広く深く学んでいきたいと藝大を目指しました。

2,藝大では、それまでの私が感覚的に触れてきた古典の曲について、学問の観点から内容を細分化して考える機会が増え、曲の構造を論理的に捉えられるようになり、新たな目標や課題が生まれました。
また流派や楽器を超えて、一流の先生方に多面的に教えて頂き、視野や演奏の幅も少しずつながら広がっているように感じます。
そんな中でのコロナ禍。昨年度はレッスンのみならず演奏会や行事が全て中止となり、藝大生である意味や希望を見失いかけました。
しかし、常に何かできないかと作品制作や自宅での演奏、SNS上などで行動を起こし続ける藝大生の姿。同世代の仲間の刺激を受け続けられたことこそが、何よりの救いであり財産だと感じました。

3,江戸時代、長唄をはじめとする三味線音楽はこの国の最新の音楽でした。現代の流行りの音楽も勿論大好きですが、七五調ならではの言葉の巧みさ、音運び、調和、格調高くありながらもどこか可笑しい曲たち。この音を待っていた、と遺伝子が震えるような古典の曲に心を奪われています。
どこまでも突き詰めていきたいと思えるこの音楽に、多くの人がビビッとこないはずはないと私は思うのです。この面白さを知る機会、触れる機会の少ない世の中は至極勿体ない。入り口を様々な形で提供し、その裾野が広がっていくよう、努力精進していきたいと思っています。